まだ観てない人はあかんよ。
コメント自由にしてけれ、
だから観てない人は 絶対にあかんよ。
2時間あまり 救いようがないどアホな男をずっと追っていた。
いや、正直時々はビョンホンだったけど・・・
(電気をパチリパチリしてたとことか
スーツ姿の襟足とか、気合入った襟足やったなぁ
ビョンホンでもYシャツの襟足にあの頑固なヨゴレはつくのだろうか?)
ハイライトシーンを見過ぎたり情報を嗅ぎ回ったことを
後悔するのだろうと思っていた。
宣伝部長さながらのビョンホンに対し、うどん屋のようにええ匂いさせて
店に呼び込み味は二の次、とにかく椅子に座らせたらこっちのもんという
手はあんまりやで・・・
と罵倒しなければいけないのかと案じていた。
すべてとり越し苦労。
しょっぱなから閉塞感で息苦しいかったな・・・この感覚を映像だけで引き出しているとは
監督の手腕に驚く。カメラワークがまことよろしい。
斬新、新鮮。
ドンパチやくざ映画の域を抜けていること 早々に思い知らされる。
そして ハードボイルド炸裂でビョンホンのアクションがこんなにも歯切れがよいとは。
(ミンチョル、ウシク、スヒョン、純愛中毒、JSA、しか知らんから)
私は元々こういう話はむちゃくちゃ好きなんだなぁ。
些細なことでアホな男が命を賭けるようになり、もう戻れない、最後まで行くしかない
この心理がたまらん。
些細なことと言ってもそこには男が凝縮している。些細であって些細ではない。
ソヌはボスの手下として犬のように働いてきた。かわいがってもらっているとの自負。
信頼関係もあるだろう。
でも一人の女性の前ではボスはボスではなかった?
なんであの男なんだ?・・・そんな気持ちがなかったか?
ボスは見抜いたんだろうか。それが許せなかったのか?
ボスはヒスを引き止めておく自信がなかったわけだから
それをわかっているのにソヌはヒスに惹かれた。
かばった。逆鱗に触れた。
ソヌがヒスに陥ることはボスの想定範囲じゃないんだろうか?
きっとソヌも誰かに見張らせていたに違いない。
遊び心でソヌを試したのもあったのか?
寝取ったわけでもない、ヒスがソヌに傾いたわけでもない。
あそこまで・・・
揺れ動く心を持つ男はいともあっさり切り捨てるのか?
ボスの心理がなかなか面白い。
日本封切前に韓国サイトで読んだ記事に
ヒスの存在感、描き方が今ひとつと書いてあった。
確かにソヌが陥る様子が描き足りないのかもしれない。
ソヌが命を賭けるほどの女には描かれていない。
私はそれがいい、凄くいい、たまらなくいい。
それだからソヌが最後まで行ったのが生きてくる。
馬鹿げてないと話にならんのや。
ヒスは目の前にいるおっさんに愛想でちょっと微笑みかけただけ
その微笑みが男をあそこまでさせた。滑稽なくらい。
男の生きてきた数十年を思い知ることになる一瞬がラストのあの笑みの中にある。
ヒスを見てあんなふうに笑っていたんやね。
陶酔している猥褻さがにじみ出ているようにも思える笑みだった。
(不細工なんよね)
私はあの笑みに救われた。
命と引き換えに出来るものがソヌの中にはあった。
戻るに戻れない男の気持ちだけではない。
あの笑みでソヌは命を懸けられる。
確信じゃない、憧れ・・・だけど。
センスよろしいふくろうのスタンドと赤いスタンド。
ヒスが欲しがっていたスタンドとはいえ、張り合ったことも伺える。
シャドーボクシングし~んよりこの演出の方が好きだわ。
「むごすぎる」・・・ソヌにあの微笑はむごすぎる
あどけない無垢な微笑み 他の演技はさておき、
シン・ミナが選ばれたのがわかる笑みだった。
でもこの先、犬のように片腕となって働いていくよりはシアワセだったはずだ。
・・・・と思わないと私やっていけないからな。
それにしても 刺されても撃たれても凄い男だったわ。
男の心情を追いながら観ていくと
みんなには悪いがエリックなんて屁みたいなもんだわ。
ちょっとかっこええ客引きパンダ。
それよりボス見直した。アンタが若い女に惚れたばっかりに、、、
どアホな男をひたすら追っていたとはいえ
贔屓目というのはある程度どうしようもない。
特に好きなジャンルの映画だから。贔屓目に拍車がかかる。
これでええんや。評論家でもないんやから
冷静に観る必要がどこにあるねん。
サンウ好きの娘と一緒に行って、率直な感想を聞こうと思ったが
感情移入において私には理解できない部分を持っている彼女は
最後立ち上がれないくらい号泣していた、、、
ちょっと変なやつや。
私は晴れ晴れ、これも変か。
甘い人生は好きなジャンルの映画。血は残虐で辛かったけど楽しめた。
男の気持ちにアホな奥行きはあっても
ストーリー自体には奥行きがない。壮大さに頼ってないところが私好み。
シンプルだからアホさが浮き彫りになる。
(アホさ、、、の表現、他の言葉に代えたいのだけれど浮かばない)
復讐(これも意味合いが微妙だが) にたった一人で立ち向かう よくあるパターンで
ありえへん。
だけどこういうありえなさに永遠の憧れがある。
ドンパチシーンは多いが、不必要と思えるものはなかったような。
ただビョンホンじゃなかったらどの程度楽しめたかはわからない。
ビョンホン以外の俳優ならもう少しくどく描いて欲しい部分があるかもしれない。
ビョンホンだからすべて物語れたんだ。
裏返せばビョンホンファンだから感じ取れたものもあるだろう。
男を語るに言葉はいらんか。
イ・ビョンホンのために用意されたイ・ビョンホンの代表作。
脂が乗りかけた時期の作品。
代表作が私の好きなアホな男のハードボイルドなのが嬉しい。
時間がかかってもいいからこの代表作を越える作品も期待してしまう。
そういう片鱗がうかがえた。
最後にソヌがヒスの携帯にかけた・・・
伏線が張られていた言いようがないシーン、このシーンに惚れた。
気持ちは通じてる、犬死ではない
でもそれが描かれていない ソヌにもわからない 子憎たらしいわ。
冷酷なのにいつも悲しげ、憂いがある、孤独 そして愛に関しては
驚くほど純情。強さも弱さも魅力がある。
ハードボイルドまるごとパック
ええ男やった、ソヌ。
小賢しくなく書いたつもりだけど。。。
小賢しくしようにもよーせーへんけどな
これはあと2回は観に行きたい。
ジウンの手は最初らへん、一瞬。
2回目観たらまたしゃべる、見えなかった部分、勘違い探してこよう。
あ~あ
書いたらつらくなってきた。。。
晴れ晴れが遠のく。。。